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キャリアアンカーとは? あなたの仕事選びの「軸」になるもの

キャリアアンカーとは、仕事や働き方を考える上で、あなたが最も大切にしている価値観や動機のことです。

2026年3月17日1 閲覧キャリアアンカー

キャリアアンカーとは?

「キャリアアンカー」という言葉、最近耳にすることが増えたかもしれませんね。これは、あなたが仕事や働き方を考える上で、最も大切にしている価値観や動機のことです。まるで船が港で錨(いかり)を下ろして安定するように、あなたのキャリアを安定させる「心の錨」のようなもの、と考えるとわかりやすいでしょう。

たとえば、ある人は「新しいものを生み出すこと」に喜びを感じ、別の人は「困っている人を助けること」にやりがいを感じます。また、安定した収入や働き方を重視する人もいれば、自分のペースで自由に働きたいと考える人もいるでしょう。これら「自分にとって何が一番大切か」というものが、まさにキャリアアンカーなのです。

この考え方は、アメリカの経営学者であるエドガー・H・シャイン氏が提唱しました。自分自身のキャリアアンカーを知ることで、どんな仕事が自分に合っているのか、どんな働き方をしたいのかが明確になり、後悔のないキャリア選択ができるようになります。

なぜ今、話題なの?

キャリアアンカーが今、注目されているのにはいくつかの理由があります。

一つは、終身雇用が当たり前ではなくなり、一つの会社で定年まで働くという考え方が薄れてきたことです。転職が一般的になり、人生100年時代と言われる中で、私たちは何度もキャリアについて考える機会が増えました。その際に、「自分は何を軸に仕事を選べばいいのだろう?」と悩む人が増えたため、キャリアアンカーという考え方が役立つとされているのです。

また、テクノロジーの進化や社会の変化が速く、新しい仕事が生まれたり、既存の仕事のやり方が変わったりしています。このような不確実な時代だからこそ、流行や表面的な情報に流されず、自分自身の「変わらない軸」を見つけることの重要性が高まっているのです。

どこで使われている?

キャリアアンカーは、主に個人のキャリア形成や、企業の人材育成の場で活用されています。

個人としては、転職を考えている人が自己分析をする際や、キャリアカウンセリングの場で使われることが多いです。例えば、リクルートやパーソルキャリアのような人材サービス企業では、キャリア相談を通じて、個人のキャリアアンカーを見つけるサポートをしています。これにより、求職者は自分に本当に合った企業や職種を見つけやすくなります。

企業では、社員のキャリアパスを考える研修や、上司が部下の育成面談を行う際に参考にされることがあります。社員一人ひとりのキャリアアンカーを理解することで、会社は社員がより意欲的に働けるような配置や役割を考えたり、個人の成長を支援したりすることができます。例えば、ソニーやトヨタ自動車のような大手企業でも、社員のエンゲージメント向上やキャリア自律を促すために、このような考え方が取り入れられることがあります。

覚えておくポイント

キャリアアンカーを理解する上で、いくつか知っておきたいポイントがあります。

  • キャリアアンカーは一つとは限りません。 人によっては、複数の価値観を大切にしていることもあります。その中で、特に優先順位の高いものを見つけることが重要です。
  • キャリアアンカーは変わることがあります。 人生経験や年齢を重ねる中で、仕事に対する価値観が変わることもあります。定期的に自分自身と向き合い、キャリアアンカーを見直すことが大切です。
  • キャリアアンカーは、あなたの「得意なこと」とは少し違います。 得意なことと、心からやりたいこと、大切にしたいことは必ずしも一致しません。キャリアアンカーは、あなたの「心の底から求めているもの」に焦点を当てます。

自分自身のキャリアアンカーを知ることは、あなたの仕事人生をより豊かにするための羅針盤のようなものです。ぜひ一度、じっくりと自分と向き合って、あなたの「心の錨」がどこにあるのかを探してみてください。