IaaSとは
IaaS(イアース、またはアイアース)とは、「Infrastructure as a Service」の略で、インターネットを通じて、コンピューターを動かすための土台となる設備(インフラ)を借りて使うサービスのことです。具体的には、コンピューターの頭脳にあたる「サーバー」や、データをつなぐ「ネットワーク」、データを保存する「ストレージ(記憶装置)」などを、必要なときに必要な分だけ利用できます。
例えるなら、自分で家を建てるのではなく、土地と建物の骨組みだけを借りて、内装や家具は自由に選んで配置するようなイメージです。利用者は、借りた土台の上に、自分たちで好きなシステムやソフトウェアをインストールして使います。これにより、初期費用を抑えながら、柔軟にシステムを構築・運用できるのが大きな特徴です。
なぜ今、話題なの?
IaaSが今、注目されているのは、ビジネスのスピードアップとコスト削減に大きく貢献するからです。企業が自社でサーバーなどの設備を用意するには、購入費用だけでなく、設置場所、電気代、メンテナンス費用など、多くの手間とコストがかかります。しかし、IaaSを使えば、これらの手間や費用を大幅に削減できます。
特に、急にアクセスが増えるキャンペーンサイトや、新しいサービスを試したいときなど、必要なときに必要な分だけ設備を増やしたり減らしたりできる柔軟性が、現代のビジネス環境に非常に合っています。例えば、新型コロナウイルスの感染拡大で急なリモートワークへの移行が必要になった際も、IaaSを活用していた企業は、素早くシステムを拡張して対応できました。
どこで使われている?
IaaSは、世界中の多くの企業で利用されています。身近な例をいくつかご紹介しましょう。
- トヨタ自動車:自動車のコネクテッドサービス(車とインターネットをつなぐサービス)や、開発・生産現場のデータ分析基盤などで、IaaSのようなクラウドサービスを積極的に活用し、新しい技術開発や業務効率化を進めています。
- Amazon(アマゾン):世界最大のECサイトを運営するAmazonが提供する「Amazon Web Services (AWS)」は、IaaSの代表的なサービスの一つです。多くの企業がAWSのIaaSを利用して、自社のウェブサイトやアプリケーションを動かしています。例えば、人気の動画配信サービスやオンラインゲームなども、AWSのIaaSの上で動いていることがあります。
- LINE(ライン):メッセージングアプリのLINEも、IaaSを含むクラウドサービスを使い、数億人規模のユーザーが利用する大規模なシステムを支えています。これにより、急なアクセス増加にも安定して対応できる体制を築いています。
覚えておくポイント
一般のビジネスパーソンがIaaSについて覚えておくと良いポイントはいくつかあります。
- 「借りる」感覚で利用できる:自社で高価な設備を購入・管理するのではなく、必要なものを必要な期間だけインターネット経由で借りる、というイメージを持つと理解しやすくなります。これにより、初期投資を抑え、運用コストも柔軟に調整できます。
- ビジネスの柔軟性が高まる:新しいサービスを始めるときや、急に利用者が増えたときでも、すぐにサーバーなどの設備を増やしたり減らしたりできます。これは、現代のビジネスにおいて、市場の変化に素早く対応するために非常に重要な視点です。
- IT部門の負担軽減:社内のIT担当者がサーバーの設置やメンテナンスに追われる時間を減らし、より戦略的な業務に集中できるようになります。これにより、会社全体の生産性向上にもつながります。新しいシステム導入の議論をする際に、IaaSの活用を提案できると、ITリテラシーが高いと評価されるかもしれません。