日本基準とは?日本独自の会計ルール

日本基準とは、日本の上場企業などが会社の財産や儲けを計算し、報告する際に使う、日本独自の会計のルールブックのことです。

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日本基準とは

日本基準とは、日本の企業が会社の「成績表」を作る際に守るべき、日本独自の会計ルールブックのことです。会社は、株主や銀行、取引先など多くの人たちに、自分たちの経営状況を正しく伝える必要があります。そのために、どの会社も同じ計算方法で数字を出すことが大切で、その計算方法を定めているのが「会計基準」です。

例えるなら、日本基準は「日本のプロ野球のルール」のようなものです。野球には世界共通のルールもありますが、日本プロ野球独自のルール(例えば、外国人選手の登録枠など)があるように、会計の世界でも世界共通のルール(国際会計基準)とは別に、日本独自のルールがあるのです。この日本独自のルールが「日本基準」と呼ばれています。

このルールに沿って、会社は「貸借対照表(バランスシート)」や「損益計算書(P/L) [blocked]」といった書類を作成し、会社の財産や儲けを公表します。これにより、投資家は会社の価値を判断したり、銀行は融資の判断をしたりすることができます。

なぜ今、話題なの?

近年、日本基準が話題になるのは、企業のグローバル化が進んでいるからです。海外に事業を展開する企業や、海外の投資家から資金を集めたい企業が増えています。このような企業にとって、日本独自のルールである日本基準だけを使っていると、海外の企業と比較しにくかったり、海外の投資家が数字を理解しにくかったりする問題が出てきます。

そこで、世界共通の会計ルールである「国際会計基準(IFRS: International Financial Reporting Standards)」を使う企業が増えてきました。IFRSは世界中の多くの国で採用されており、これを使うことで、海外の企業と日本の企業を同じ土俵で比較しやすくなります。例えば、トヨタ自動車やソフトバンクグループのようなグローバル企業は、すでにIFRSを採用しています。これにより、海外の投資家もこれらの企業の財務状況を理解しやすくなり、投資判断がしやすくなっています。

どこで使われている?

日本基準は、現在でも多くの日本の企業で使われています。特に、国内を中心に事業を展開している企業や、中小企業、そして上場企業の中でも国際会計基準への移行をまだ行っていない企業で広く採用されています。

例えば、JR東日本や東京電力ホールディングスといったインフラ関連の大手企業や、多くの地方銀行など、日本国内での事業が中心の企業では、引き続き日本基準で財務諸表を作成しているところが多いです。これらの企業は、主に日本の株主や取引先を相手にしているため、日本基準で十分に対応できると考えている場合が多いです。また、国際会計基準への移行には、システムの改修や従業員の教育など、大きなコストと手間がかかるため、その点も考慮して日本基準を使い続けている企業もあります。

覚えておくポイント

一般のビジネスパーソンとして、日本基準について覚えておくと良いポイントはいくつかあります。

  1. 企業の財務諸表を見るときに意識する:投資を検討したり、取引先の経営状況を調べたりする際、その企業が「日本基準」を使っているのか、「国際会計基準(IFRS)」を使っているのかを確認する習慣をつけると良いでしょう。同じような事業内容の会社でも、使っている会計基準が違うと、利益の計上方法や資産の評価方法が異なるため、単純な数字の比較だけでは実態を見誤る可能性があります。

  2. ニュースやIR情報を理解する手助けになる:企業の決算発表やM&A(企業の合併・買収)に関するニュースで、「日本基準では〜」「IFRSでは〜」といった表現が出てくることがあります。この違いを理解していれば、ニュースの内容をより深く、正確に理解することができます。

  3. グローバルな視点を持つきっかけにする:国際会計基準への移行は、企業のグローバル化の象徴でもあります。自分の会社が将来的に海外展開を考える場合や、海外の企業との取引が増える可能性があれば、会計基準の違いがビジネスにどう影響するかを意識しておくことは、将来のキャリアにも役立つ視点です。