クレジットリスクとは?お金を貸した相手が返せなくなる可能性

クレジットリスクとは、お金を貸した相手が約束通りに返済できなくなる可能性や、金融機関が破綻して預金が引き出せなくなる可能性のことです。

169 閲覧クレジットリスク

クレジットリスクとは

クレジットリスクとは、お金を貸した側から見て、借りた側が約束通りにお金を返済できなくなる可能性のことです。これは企業や個人がお金を借りる場合に発生するだけでなく、金融機関が破綻してお金を預けていた人が預金を引き出せなくなる可能性も含まれます。

より具体的に言うと、以下のような状況でクレジットリスクが発生します。

  • 企業がお金を借りた場合: 銀行が企業に融資をしたとき、その企業が経営不振に陥り、元金や利息を返済できなくなる危険性。
  • 個人がお金を借りた場合: クレジットカードの利用や住宅ローンなどで、個人が返済不能になる危険性。
  • 債券投資の場合: 国や企業が発行した債券を購入した際、発行元が破綻して利息や元金が支払われなくなる危険性。
  • 金融機関の預金の場合: 銀行などの金融機関が経営破綻し、預金者のお金が引き出せなくなる危険性(日本では預金保険制度により一定額が保護されます)。

このリスクを評価し、管理することは、金融機関や企業、そして私たち個人の資産を守る上で非常に重要です。

なぜ今、話題なの?

クレジットリスクは、景気の変動や国際情勢の変化、特定の産業の動向などによって常に変化するため、経済ニュースで頻繁に取り上げられます。

例えば、世界的な経済不安や特定の国の財政問題が報じられると、その国や関連する企業が債務不履行(返済できない状態)に陥る可能性が高まります。このような状況では、金融機関は融資先の審査を厳しくしたり、リスクの高い融資を控えたりする動きが見られます。また、投資家はリスクの高い債券から資金を引き揚げる傾向があります。

近年では、新型コロナウイルス感染症の拡大や、それに伴うサプライチェーンの混乱、エネルギー価格の高騰などが、多くの企業の経営に影響を与え、クレジットリスクへの関心が高まりました。特に、中小企業や特定の業種では、資金繰り [blocked]が厳しくなり、返済能力が低下する懸念が指摘されました。

また、金融機関が融資先のクレジットリスクを適切に評価・管理しているかは、その金融機関自身の健全性を示す重要な指標となるため、金融規制の観点からも常に注目されています。

どこで使われている?

クレジットリスクという言葉や概念は、主に以下のような場面で使われています。

  • 金融機関の融資審査: 銀行などの金融機関が企業や個人にお金を貸す際、借り手の返済能力を評価するためにクレジットスコアや信用調査を行います。これはクレジットリスクを測るためのものです。
  • 債券や株式投資: 投資家が国債や社債、株式などを購入する際、発行体の信用度(クレジットリスク)を分析します。信用格付け会社が提供する格付け情報は、このリスク評価の重要な参考資料となります。
  • 企業の与信管理: 企業が取引先に商品を販売したりサービスを提供したりする際、代金を後払いにする「掛け売り」を行うことがあります。このとき、取引先が代金を支払えなくなるリスク(与信リスクとも呼ばれます)を管理することもクレジットリスク管理の一環です。
  • 金融規制: 各国の金融当局は、金融機関が健全な経営を維持できるよう、クレジットリスクの適切な管理を義務付けています。例えば、バーゼル規制と呼ばれる国際的な銀行規制では、銀行が抱えるクレジットリスクに応じた自己資本の積立を求めています。
  • 個人の家計管理: 私たちが住宅ローンや自動車ローンを組む際、金融機関は私たちの返済能力を審査します。また、クレジットカードの利用限度額も、個人のクレジットリスクに基づいて設定されています。

覚えておくポイント

クレジットリスクに関して覚えておくべき主なポイントは以下の通りです。

  1. 「返済できなくなる可能性」のこと: お金を貸した相手が、元金や利息を約束通りに返済できなくなる危険性を指します。金融機関の破綻による預金引き出し不能リスクも含まれます。
  2. 経済活動の基本: 銀行の融資、企業の取引、個人のローン、投資など、お金の貸し借りが発生するあらゆる経済活動において、常に存在する重要な概念です。
  3. 変動するもの: 景気や社会情勢、企業の業績などによって、そのリスクの度合いは常に変化します。そのため、継続的な評価と管理が必要です。
  4. 評価と管理が重要: 金融機関や企業は、このリスクを正確に評価し、適切に管理することで、損失を防ぎ、安定した経営を目指します。投資家も、投資先のクレジットリスクを見極めることが重要です。
  5. 身近なリスク: 私たちが銀行に預金したり、クレジットカードを使ったりする際にも、形は違えどクレジットリスクと無関係ではありません。預金保険制度や信用情報機関の役割は、このリスクを軽減する仕組みとして機能しています。

クレジットリスクを理解することは、経済ニュースを読み解いたり、ご自身の資産形成を考えたりする上で役立つでしょう。