サステナブルファイナンスとは?環境や社会に良いことにお金を回す仕組み

サステナブルファイナンスとは、環境や社会、企業統治(ガバナンス)に配慮した取り組みを行う企業やプロジェクトに、お金を投資したり融資したりすることです。

264 閲覧サステナブルファイナンス

サステナブルファイナンスとは

サステナブルファイナンスとは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の3つの要素、つまり「ESG」を考慮した投資や融資のことです。地球温暖化対策や人権問題の解決、公正な企業運営など、持続可能な社会の実現に貢献する企業やプロジェクトに対して、資金を供給する仕組みを指します。

例えるなら、ただ「儲かりそうだから」という理由でお金を出すのではなく、「この会社は、環境に配慮した製品を作っているから応援しよう」「このプロジェクトは、貧しい地域の人々を助けるから資金を提供しよう」というように、社会や環境にとって良い影響を与えるかどうかを考えてお金を動かすイメージです。これによって、お金の流れが、より良い未来を作るために使われるようになります。

なぜ今、話題なの?

サステナブルファイナンスが今、世界中で注目されているのは、気候変動や格差問題など、地球規模の課題が深刻になっているからです。企業も投資家も、これまでの経済活動が環境や社会に与える影響を無視できなくなっています。

2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標) [blocked]が広く知られるようになったことも、大きなきっかけです。企業はSDGs達成への貢献を求められ、投資家も、ESGの取り組みを重視する企業に投資することで、長期的な成長が期待できると考えるようになりました。たとえば、再生可能エネルギーへの投資は、地球温暖化対策に貢献しつつ、将来性も高いと見られています。私たち一般のビジネスパーソンにとっても、環境に配慮した商品を選ぶなど、日々の行動が企業や社会全体の動きに影響を与える時代になっているのです。

どこで使われている?

サステナブルファイナンスは、さまざまな形で活用されています。

たとえば、トヨタ自動車は、環境性能の高い車の開発や生産のために「グリーンボンド」という債券を発行しています。これは、集めたお金の使い道が環境保全に限定されている債券で、投資家は自分の資金が環境に良いことに使われると分かって投資できます。

また、三菱UFJ銀行のような金融機関は、再生可能エネルギー事業への融資や、環境に配慮した経営を行う企業への低金利融資など、「サステナビリティ・リンク・ローン」といった商品を増やしています。これは、企業のESG目標達成度に応じて金利が変わる融資で、企業が環境目標を達成するインセンティブになります。

海外では、アップルがサプライチェーン(製品が消費者に届くまでの生産・流通のつながり)全体での炭素排出量削減を目指し、再生可能エネルギーへの投資を加速させています。これもサステナブルファイナンスの一環で、環境に配慮した事業運営を資金面から支えています。

覚えておくポイント

一般のビジネスパーソンがサステナブルファイナンスについて覚えておくと良いポイントはいくつかあります。

まず、企業の評価軸が変わってきているという点です。これまでは売上や利益が重視されがちでしたが、今後は環境への配慮や社会貢献、公正な企業運営といったESGの取り組みが、企業の成長性や安定性を測る重要な指標になります。就職や転職の際、企業のESGへの取り組みを調べてみるのも良いでしょう。

次に、私たちの消費行動も影響を与えるということです。環境に優しい製品や社会貢献をしている企業のサービスを選ぶことは、間接的にサステナブルファイナンスを応援することにつながります。日々の買い物で、少し意識を変えるだけで、より良い社会づくりに貢献できる場面が増えています。

最後に、新しいビジネスチャンスが生まれている点です。環境技術や社会課題解決型のビジネスは、今後ますます成長が期待されます。もしあなたが新しい事業を考える機会があれば、ESGの視点を取り入れることで、社会貢献と経済的価値の両方を追求できるかもしれません。