リース会計とは?リース取引を財務諸表にどう記載するか決めるルール

リース会計とは、企業が機械や設備などを借りて使う「リース」という取引を、会社の財産や借金を示す書類(財務諸表)にどのように記録するかを定めたルールのことです。

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リース会計とは

リース会計とは、企業が機械や設備などを借りて使う「リース取引」を、会社の財産や借金を示す書類である「財務諸表(ざいむしょひょう)」にどのように記載するかを定めたルールです。企業が事業活動を行う上で、高額な設備や車両、情報機器などを購入する代わりに、リース会社から借りて利用することがよくあります。このリース取引を、会社の会計(お金の記録)にどう反映させるかが、リース会計の主な目的です。

以前は、リース取引の多くは「賃貸借(ちんたいしゃく)」、つまり物を借りるのと同じように扱われ、会社の財産や借金として財務諸表に記載されないことがありました。しかし、国際的な会計基準が変更されたことで、実質的に購入に近いとみなされるリース取引は、原則として会社の財産(リース資産)と借金(リース負債)として財務諸表に記載されるようになりました。これにより、企業の財政状況がより正確に、透明性高く示されることが期待されています。

なぜ今、話題なの?

リース会計が近年特に注目されているのは、国際的な会計基準の変更 [blocked]が大きく影響しています。2019年1月1日以降に始まる会計年度から、国際会計基準審議会(IASB)が定める「IFRS第16号リース」という新しい基準が適用されました。また、米国会計基準審議会(FASB)も「ASC842」という同様の基準を導入しています。

これらの新しい基準では、借り手側(リースを利用する企業)は、これまで賃貸借としてオフバランス(財務諸表に記載しないこと)にできた多くのリース取引を、原則として「オンバランス」にする必要があります。オンバランスとは、リースによって得られる「資産を使用する権利」を資産として、その対価として支払う義務を「負債」として、会社の財務諸表に計上することです。これにより、企業の負債が増加し、自己資本比率 [blocked]などの財務指標に影響を与える可能性があるため、多くの企業で対応が求められ、話題となっています。

どこで使われている?

リース会計のルールは、主に企業が作成する財務諸表に適用されます。具体的には、企業の「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」や「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」といった書類に影響を与えます。

例えば、ある企業がオフィスビルの一室を長期でリース契約している場合、以前の会計基準では賃料を費用として計上するだけでした。しかし、新しいリース会計基準では、そのリース契約によって企業がオフィスを使用する権利を「資産」として、将来支払う賃料の合計を「負債」として、貸借対照表に記載することになります。これにより、企業の持つ資産と負債の全体像がより明確になり、投資家や金融機関が企業の財務状況を評価する際に役立ちます。

また、リース会計のルールは、国際的な事業展開をしている企業や、上場企業など、国際会計基準や米国会計基準を適用している企業に特に大きな影響を与えています。日本基準を適用している企業も、国際的な動向を踏まえて、同様の会計処理を導入する動きがあります。

覚えておくポイント

リース会計について覚えておくべきポイントは以下の通りです。

  1. 実態を重視するルール:リース会計は、契約の形式だけでなく、その実態に着目して会計処理を行うことを重視します。実質的に購入に近いリース取引は、会社の資産と負債として計上されます。
  2. 財務諸表の透明性向上:新しいリース会計基準の導入により、企業の隠れた負債が表面化し、財務諸表の透明性が高まります。これにより、企業の財政状況をより正確に把握できるようになります。
  3. 企業の財務指標への影響:リース負債が貸借対照表に計上されることで、企業の負債比率や自己資本比率などの財務指標に影響が出ることがあります。これは、企業の信用評価や資金調達にも関わる重要な点です。
  4. 国際的な基準への対応:特に国際的に事業を展開する企業や上場企業は、国際会計基準(IFRS)や米国会計基準(US GAAP)に準拠したリース会計への対応が必須となっています。

これらのポイントを理解することで、ニュースなどでリース会計が話題になった際に、その背景や影響をより深く把握できるようになります。